西日本ジビエファーム代表の仲村真哉は「クローン病」という持病を持っています。
ずいぶん長いこと(もう20年選手になりました)この病気ともお付き合いしていますが、最近は長いこと好調(用語としては「寛解」と言います)を維持しています。
猟師になってから体調がよくなったと人に語ることが多いのですが、たまたま資料整理をしていて過去の血液検査のデータが出てましたので5年前、3年前、昨日の数字をちょっと公開してみようと思います。
参考になるかは分かりませんが、現在クローン病や潰瘍性大腸炎などで苦しんでいる方に見ていただければよいな思います。
ちなみに5年前のデータに関してはこの少し前(6月4日)に腎臓がんの腹腔鏡手術、直後(10月27日)に大きく体調を崩して入院し、ストーマ(人口肛門)にしたりと二度にわたる大手術をしているのでこの2014/9/16以外は参考にできるデータがありませんでした。
(ストーマ時の数値は比較対象にならないぐらいひどかったです)
ということで単純には比較できませんが三年分を並べるとこうなります。
2014/9/16(5年前)
CRP 1.38 mg/dL H(基準値以上)
ヘモグロビン 11.8g/dL L(基準値以下)
↓
2016/4/12(3年前)
CRP 0.52 mg/dL H(基準値以上)
ヘモグロビン 10.3g/dL L(基準値以下)
↓
2019/4/23(現在)
CRP 0.02 mg/dL (基準値内)
ヘモグロビン 14.4g/dL (基準値内)
ここでCRPというのは炎症の値、腸内に炎症があると数値が上がります。基準値は0.00~0.14mg/dLで低ければ低いほど炎症がなく体調が良いことになります。
ヘモグロビンは赤血球中の赤い色素の量で多いほど酸素を運ぶ能力が高くなり、低いと貧血ということになります。基準値は13.7~16.8g/dL。
見ていただければ一目瞭然ですが、CPRが完全に基準値を大きく上回っていた2014年に手術をして腸内がずいぶんきれいになったので、2016年にはCRPがずいぶん下がりました。
(ただし、この頃は腸内の狭窄のために野菜も食べることができない状況でした)
そこから、2016年11月から猟師になり狩猟を初めて鹿肉を食べ、山を歩き回り運動することでどんどん体調がよくなり、とうとうCRPが0.01未満と数字が出るようになりました。
(今回は0.02でしたが、全く心配のない数字です)
ヘモグロビンは5年前、3年前もフェロミアという鉄剤を飲み続けていたのですが、炎症で失われる部分もありどうしても12g/dLを越えることが出来ずにいました。
これが正常値になったのは本当に狩猟を始めてからで、完全に鹿肉の鉄分のおかげと思っています。
(詳しいことはまた別に書こうと思いますが、鉄剤は二価の鉄イオンを直接吸収しなくてはならないため体内への吸収がよくなく、鹿肉のような赤身肉からとるヘム鉄場合の吸収率は非ヘム鉄の5倍とも言われています)
貧血がひどかったころは本当に疲れやすく、一日仕事するとぐったりしてしまい起き上がるのもおっくうでしたが、今は周りの人から「(仲村は)本当にいろいろどこでも動き回って本当に元気だねえ」と言ってもらえるようになりました。
(おかげで普通にしている分には病気に気付かれることはなくなりましたv( ̄Д ̄)v イエイ)
前回の病院と今回の病院でも主治医の先生から、「本当によくここまで良くなりましたね。仲村さんの自己管理は本当にすごいと思います。奇跡のクローン病患者ですね」という過分なお褒めの言葉までいただきました。
本当にヒュミラなどの新しい薬のことも含め、先生たちの尽力があったおかげで元気に生きることができて、本当にやりたいことを見つけて、自分の道を歩くことができるようになりました。
そして、たまたま飛び込んだ狩猟の世界で暖かく迎えてくださった先輩猟師の方々、シカ肉の活用も含め今の自分があるのはそういった人たちのおかげです。
本当にありがとうございます。感謝しかないですね。
これからもいろいろとつらいこともあるでしょうし、いつまでもこの体調を保ち続けられるかは分からない不安はありますが、今は自分の置かれた状況の幸せを噛みしめて素直に喜ぼうと思います。
思わず、長い文章になりました。
しかし、せっかく頂いた「奇跡のクローン病患者」という素敵な二つ名。元・中二病患者としてはとてもかっこよくも感じるのですが、恥ずかしすぎて自分で名乗ることは絶対ないでしょうね。
今回のタイトルが最初で最後です。