ジビエとは その他のジビエ

ジビエとは狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味するフランス語。
有名なところではイノシシやシカがありますが、その他の野生鳥獣もジビエとして珍重されています。
いつ獲れるかも分からないためイノシシやシカと違い安定した入荷がなく、提供も不安定になります。
そのため、その他のジビエは非常に貴重で珍しい食材となります。現在日本では狩猟鳥獣は獣類で20種類、鳥類で28種類となっています。
ここでは獣からアナグマ、ヌートリア、タヌキを、鳥類からカモ類、キジ、ヤマドリを紹介します。

アナグマ

本州、四国、九州に分布している。食肉目イタチ科アナグマ属に分類される食肉類。
頭胴長は約50cmで、尾は短い。雌雄同色でオスのほうが大きい。ずんぐりした体形で手足は短い。
森林や潅木林などに生息。土中に巣穴を掘って集団で生息している。夜行性。
雑食性で地上で餌をとる。農産物に加害することもある。(※写真はヨーロッパアナグマ)

アナグマのジビエとしての評価

アナグマはジビエとしては非常に人気の食材です。サイズも小さく、捕獲数も十分でないことから一般に出回ることは少なく、人によってはイノシシやシカよりもおいしいという人もいます。
赤身の肉にたっぷりとついた脂肪は、脂肪自身に甘みがあり実に味わい深く旨味がありあます。
山口県では山に普通に生息しているので獲れた時はお知らせします。

ヌートリア

ジビエ ヌートリア

ヌートリアはネズミ目(齧歯目)ヌートリア科に属していて日本名は沼狸(しょうり)。
南アメリカ原産で日本では特定外来生物にしていされており指定第一次指定種外来種となる。
そのため、飼養、栽培、保管、運搬、輸入等について規制があり捕獲後生体のまま移動したり別の場所に逃がすことは禁止されている。
日本には戦前、戦時中に毛皮のために輸入飼育され、戦後食用に養殖したものが逃げ出して現在爆発的に繁殖している。(季節を問わず繁殖し年に複数回の出産、一度に5匹程度の子供を産む)
山口県でも増加が報告されており、河川や沼などでの目撃も増えている。水稲などへの被害も報告されていて対応が急務となっている。

ヌートリアのジビエとしての評価

生肉にはタンパク質20-21%、脂肪4-10%が含まれている。食味は鶏肉に似ているといわれるが、意外とさっぱりしている印象。肉の色も赤身ではなくピンク色。
一般には現在食べられていない食材だが、駆除個体など増えていることから活用しようという流れはある。管理人はから揚げ、竜田揚げなど鳥と同じ調理方法で食べてみたが美味しく食べることができた。
流通が安定するかは需要次第。供給はどんどん増えていて罠で捕獲するため増加傾向にある。

カモ

カルガモ、キンクロハジロを除く狩猟鳥のカモ類は北方で繁殖したものが冬にわたってきて日本で越冬する冬鳥になる。
このため、カモのシーズンは冬であり狩猟の期間も11月15日から2月15日までの3か月間と定められている。
カモの中ではマガモが最も珍重される。

ジビエ 成分