ジビエとは イノシシ

イノシシは北海道を除き全国的に分布しており、日本においてはもっとも一般的なジビエとして食べられている。

頭胴長100~150cm、尾は長め。雌雄同色、オスのほうが大きく、キバ(犬歯)も発達している。キバはオス同士の争いや外敵との闘争などに用いられる。

体色は褐色ないし暗褐色。幼獣は体に汚白色の太い縦じまがあり、まくわ瓜に似ていることからウリ坊と呼ばれる。

平野部から山地にかけての森林や農耕地などに生息し、一晩の行動範囲は数km~十数kmに及ぶ場合がある。小さな群れをつくって行動する場合が多い。雑食で山芋タケノコ、ドングリなどの植物性のもの、昆虫や蛇などの動物性のものを採取するために土を掘り起こす。

泥地で地面を掘り起こして泥浴び(ヌタウチ)をする場合があり、そのような場所をヌタ場と呼ぶ。

イノシシの家畜化したものが豚であり、豚と交配することでイノブタが生まれる。狩猟獣としてのイノシシにはこのイノブタも含まれている。

罠にかかったイノシシ

写真は罠にかかったイノシシ。
このイノシシはオスで体重は43kg
数日前から箱ワナの周りをうろついていたが、この日はこ罠に入る。
猟師はイノシシの行動を見切ったうえではこ罠を仕掛ける。

性格は非常に神経質で警戒心が強い。そのため狩猟の際には木を切ったり穴を掘ったりするだけでも警戒されて罠を避けられてしまう場合がある。

突進力が高く、時速45kmで走ることも可能と言われており、イノシシの成獣の突撃は非常に危険。オスの場合はそれに加えて、大きく発達した上下の犬歯がすりあわされて非常に鋭くとがっているためにキバによる裂傷や刺し傷の危険もともなう。

オスのイノシシ同士はこのキバから背中を守るために、背中に非常に硬く変化した皮下脂肪を持っており、この部分をヨロイと呼んでいる。

猪突猛進という言葉があり、まっすぐにしか走ることができないと思っている人もいるが実際にはフットワークは軽く、何かに気付いた場合など直角に曲がって走っていくこともある。

(実際に初めて山で見たイノシシが直角に曲がって逃げていったときはショックであった)

1月から2月頃が繁殖の時期であり、この時期に向けてオスはエネルギーを蓄える。繁殖期のオスはメスを求めて、食事もとらずに山を巡るために脂肪が落ちていき発情臭がする。

イノシシのヌタバ

写真は山の中のイノシシのヌタ場。
山の中で泥浴び(ヌタウチ)をし、その泥でダニをとろうとする。
下は泥をこすりつけた跡。


 

ジビエ イノシシの栄養成分

イノシシ肉は、豚肉と比べると鉄分がおよそ4倍、ビタミンB12が3倍です。

ジビエ 成分